TOP > プラン/作品集|住宅| >【住宅】 File.02

【住宅】 File.02
Casa bella 2006 掲載ページ
- 敷地のハンディを逆転の発想でメリットに転換
-

カーサ・ベッラ 2006
- 住宅密集地に佇む歯科医院併設のO邸。シンプルな外観は、「病院らしくなく」というOさんの希望によるもので、街並みに溶け込む様子は清潔感にあふれている。しかし、敷地は間口よりも奥が広い形状で、南側に3階建てマンションがそびえるという条件を持つ。
ハンディのある敷地に対して建築家が出した答えは、独創的な設計だった。診療所は歯科に適した縦長形状とし、2階の居住部分は1階に直交するようにT字型に配置。その上で敷地の奥に駐車場と庭を兼用する広いパティオを確保したことで、2階に南向きの窓を大きくとれるようになり、日差しもマンションに遮られることなく降り注ぐ。しかも1階の通路部分(ピロティ)によって、雨の日でも濡れることなく車の乗り降りができる。建築家の黒田実さんは、「診療所と住居に使いやすい動線を確保しつつも、互いに干渉しない空間分離を重視。その結果がこの形です」と設計を振り返る。これぞ建築家への課題を見事にクリアした一件だ。
- ■設計者EYES|デザインコンセプト
- クライアントのデザインへの強いこだわりをいかに設計に表現するのかが問われた。
雑誌の切り抜きや海外の高級ホテルの写真など大量の情報を整理し、周辺環境に溶け込む外観デザインとイメージをくずさない建材を吟味。細かな機能の要望をひとつひとつク リアしながら、インテリアデザインが決まりました。
先進機能を備えた、快適で完成度の高い住まいです。